奈良県の名所の中では、鹿たちと間近で触れ合える奈良公園が人気で、国内外問わず大勢の人が訪れる一大観光地となっています。
園内には鹿せんべいが売られており、鹿への餌やりを体験することも可能です。
インスタやtiktokなどのSNS上には、海外の人が鹿に餌やりをする姿がよくアップされており、認知度の高さが窺えます。
奈良公園の鹿は、園内にある春日大社の神の使いであるとされており、昔から手厚く保護されてきました。
また、奈良公園に行ったことがある方は見かけたことがあるかもしれませんが、公園やその周辺に生息するオスの鹿達は角が切られています。
これは、鹿同士や人を傷つけないために施されている処置であり、江戸時代から続く伝統行事「鹿の角切り」としても有名なものになっています。
角は毎年生え変わり、おおよそ毎年10月頃に伸び切った角を切るのが慣習です。
切った角はそのまま処分されるのではなく、ペット用玩具やアクセサリー素材を目的に一般販売されています。
神の使いとして大切に扱われている鹿たちの角は縁起が良く、とても貴重なものといえるでしょう。
このように奈良公園にいる鹿たちは、人間と共存できるよう大事に保護されている存在です。
飼育してるわけではなく、あくまで保護という立場を取っており、天然記念物として地域全体で見守っています。
そのため、訪れる観光客側は鹿にストレスを与えないよう、配慮しながら接することが大切です。
しかし近年では、外国人観光客の急増の背景もあり、鹿に暴力を振るう悪質な行為に及ぶ事例が報告されています。
逆に、鹿の方から危害を加えられ、ケガをする人も増加しているといいます。
鹿は野生動物であり、むやみやたらに接触するのは危険です。
奈良公園では節度を保ち、正しく安全に楽しむように心がけましょう。